ロマネ・コンティ
ブルゴーニュで一番観光客の多いぶどう畑はどこでしょう？ 正解は、ヴォーヌ・ロマネ村にある、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティのモノポール（単独所有畑）、ロマネ・コンティです。世界で最も高値で取引きされるワインの1つであり、年産約3000〜6000本。1.8haのこの畑を一目見ようと、世界各国のワイン愛好者がこの地を訪れます。ぶどう畑に入りこんでしまう人が多く、数年前から「ぶどう畑の中には入らないでください」という看板がかけられるようになりました。
2010年には、この畑を巡って脅迫事件が勃発。ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社代表オベール・ド・ヴィレーヌ氏のもとに「100万ユーロ（約1億円）払わなければぶどう畑に毒をまく」という手紙が届き、なんらかの液体がぶどう畑にまかれていることが確認されました。この事件は、犯人が隣村の墓地に置かれた偽札を取りに来たところで御用となり、一件落着。この犯人、シャンボール・ミュジニー村のトップドメーヌであるドメーヌ・コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエにも同様の脅迫状を送っていたとのことで、ワイン生産者にとっては、とてもこわい事件でした。
高価なロマネ・コンティには偽物が多く出回っていますが、ここまで違うのも珍しいです。左が本物で、右が中国の偽ワイン。右はロマネ・コンティと記載されていますが、辛口白で、南仏のコトー・ド・ラングドック産。ボルドーのシャトー・ムートン・ロートシルトの５本矢エンブレムがついているので、この偽ワイン、ＤＲＣとシャトー・ムートン・ロートシルトのコラボワインという設定なのでしょう。
