シャブリ1 グランクリュ畑
9月上旬の晴れた日に、収穫を控えたシャブリを訪ねました。朝8時、ディジョンの気温は8度。右にブルゴーニュ運河を見ながら車を進めると、緑豊かな風景のもと、たくさんの牛たちがのんびりとくつろいでいます。チーズで有名なエポワス、中世の面影が残るスミュール・アン・オーソワ、ユネスコ世界遺産フォントネイ修道院、同じくユネスコ世界遺産サント・マドレーヌ大聖堂のあるヴェズレー近くを通り、約1時間半でシャブリ到着です。
シャブリの標識の下にあるVille Fleurieの看板、フランスに旅した際、目にした方も多いのではないでしょうか。これは、市町村を緑化推進する目的で1959年に創設された「花のまち」コンクールで認められた場合、授与されるもの。格付は、一つ星ならぬ、一つ花から四つ花まで。2012年現在、12,000市町村が花マークの看板を掲げています。
シャブリは、ディジョンの北西150km、パリの南東180kmにあり、この村を含む７つの村でつくられた世界的に有名な白ワイン「シャブリ」の産地として知られています。ここでは、シャルドネというぶどう品種からワインがつくられています。ぶどう栽培面積は約5000ha、これはブルゴーニュのAOCで最大規模です。
フランスのワインは、AOC（原産地呼称統制）法という法律で、ぶどう原産地などが厳しく管理されています。シャブリには4つのAOC、プティ・シャブリ、シャブリ、プルミエクリュ、グランクリュがあり、後ろにいくに従ってぶどう原産地が限定されていきます。
最上格付けのグランクリュを名乗れるものは、「ブーグロ」、「レ・プリューズ」、「ヴォデジール」、「グルヌイユ」、「ヴァルミュール」、「レ・クロ」、「ブランショ」の７つの畑。ヴォデジールとレ・プリューズにまたがる畑でつくられる「ムートンヌ」も含まれます。
グランクリュの畑を中心に見てみましょう。
ブーグロ
レ・プリューズ、ムートンヌ、ヴォデジール
ムートンヌ
グルヌイユ
ヴァルミュール
レ・クロ
ブランショ
プルミエクリュ ヴァイヨン
この日シャブリの日中気温は30度。朝8時ディジョン出発時は8度だったので、1日の気温差は約22度。人間にはつらいこの寒暖の差が、ワインづくりに適したぶどうを育てます。
畑を見た後は、シャブリの町を散策。アンドゥイエットという、豚の腸に豚の腸・胃・喉肉・バラ肉などを詰めたソーセージ状のものが、この町の名物料理です。癖のある味わいゆえ好き嫌いが分かれる食材ですが、ご興味ある方ぜひお試しください。町中心部に、アンドゥイエット愛好家友好協会からお墨付きマークAAAAAをもらったお店があります。
アンドゥイエット製作風景