アスペルジュ・ソヴァージュ
フランス人が大好きなホワイトアスパラガスが出始めてから数週間すると、アスペルジュ・ソヴァージュasperge sauvageの季節到来です。
日本では、高級フレンチでしか見たことがありませんでしたが、フランスでもめったに見かけません。初めてマルシェ（朝市）で見つけた時は大感動、マルシェの中でもここにしかありませんでした。この写真のマダムは、いつも自分で育てた野菜、手作りジャム、森で採れたきのこだけを並べて売っています。
「アスペルジュ・ソヴァージュは、いったいどこで、どのようにできているのですか？」と彼女に聞いたところ、「早朝、森で摘んでくるのよ。」との答え。彼女の手がキズだらけだったので、「森でのアスパルジュ・ソヴァージュ摘み、かなり大変なんだろうなぁ。茨の道をかきわけていくのだろうか・・・。」と思いました。旬はとても短く３〜４週間ほどだそうです。以来、「いつか私も森でアスペルジュ・ソヴァージュ摘みを。」との夢を抱き続けて早や数年。とうとう先日、ついに森で見つけました！
フランス人の友達におすそわけしたら、「これなぁに？日本の野菜？」と言われました。フランス人でも、食べたことのない人はたくさんいるようです。
アスペルジュ・ソヴァージュは、「森のアスパラガスasperge des bois」とも呼ばれていて、フランスの森や野原の湿った半日陰に群生しています。日本のものは、主にフランスからの輸入品です。
熱を加えると美しい緑になり、オクラのような粘りが出ます。さっと茹でておひたしにすると美味です。バターで炒めてオムレツにしても絶品。色もきれいだし、つくしのような形状もとてもかわいくて、気に入っています。